ティルト・ワールドTRPG Powered by SW2.5とは
GURPSで遊ぶことにこだわって制作した「ティルトワールド・TRPG」ですが、実際にセッションを行ってみて「これもうガープスじゃなくていいよな」と(ようやく)思えたことがきっかけとなり、本頁の執筆に至りました。
いや、大好きなんですけどねガープス。もう本当に。
でもオンラインセッションが主であること、時間の制約もありインスタントなゲーム性を求めていることから、より軽量で現代にマッチしたシステムで遊ぶほうが本質を見失わずに済む、と考えました。
そこで白羽の矢が立ったのがソード・ワールド2.5(以下W2.5)です。
SW2.5についての詳細な説明はここでは省きますが、オンラインセッションが想定されていること、ルールブックの入手性の良さ、和製ファンタジーTRPGとしての汎用性の高さから、GURPSに代わるシステムとして選択しました。背景世界、特に神々と神聖魔法にまつわる部分の親和性では最近リメイクされた「ロードス島戦記RPG」に分があると思うんですが、原型となった「コクーン・ワールド」が元々はソード・ワールドのシナリオとして考案された経緯を踏まえて、いま再現するならSW2.5が妥当だろうと考えた次第です。
SW2.5は様々なサプリメントが展開されていますが、当サイトでは文庫の基本ルール1・2・3のみを取り扱うこととします。
世界観のコンバートについて
SW2.5は汎用的な「和製ファンタジーTRPG」としてデザインされていますが、同時に確固とした背景世界「ラクシア」を擁しており、それはシステムにも反映されています。そのため別世界であるファイブリアを舞台とした冒険を行う場合、いくつかの読み替えや設定の変更が必要となります。
しかしながら、ファイブリア側の設定がかなりファジーであり、かつなんでもアリな世界観であること、そもそも同じ SNE製のゲームであることから、ほとんどSW2.5のルールをそのまま適用できるんじゃないかという結論に至りました。
例えば種族やクラスについて考えてみます。タビットやルーンフォークは原作には登場しませんが、仮にファイブリアシリーズに登場したとしてもまったく違和感がないんですよね。同様に、魔動機や賦術や錬金術があってもいいと思えますし、鉄道が発展している地域があってもいい。原作の雰囲気を損なわないし、パロディ的な要素と捉えれば「むしろアリ」とも考えられます。
以上のことから、SW2.5の基本ルールにあるすべての種族・クラス・アイテム等について、「ティルトワールドTRPG」においても原則そのまま変更なしに使用できることとします。
設定の変更と読み替え
いくつかの設定は原作とかけ離れてしまうため、次の通り変更を加えました。
剣について
「世界は3本の剣から創られた」「剣の欠片」「剣の加護」
SW2.5の根幹を成すこれらの設定は無効とし、システム上影響してくる「剣の欠片」については「天秤の欠片」と読み替えることとします。「幸運と不幸の天秤」の欠片で強化された魔物とかありそうじゃないですか。オリアッチ感。
冒険者ギルドについて
天秤の欠片で街が加護されているわけではないので物理的にギルドが欠片を回収しているということはありませんが、「相応の仕事をした冒険者」として欠片が名誉点になることとします。欠片自体は単なる概念だと考えて下さい。
奈落(アビス)について
なんとファイブリアにもあるんですよね、アビス。そうです、あのアビスです。思い出すだけで閉口したくなるあのアビス⋯。あのアビスが「シャロウァビス」として地上に顕現してくると考えると⋯大いに面白いし、アリだと思います。超カオス。アビスシャードも、ファイプリアのアビスとして捉えても問題なく成り立つルールだと思えます。なんならもっとぶっ飛んだ内容のカスタム表を作りたいところ。
以上のことから、単語としては同じですが、「アビス=ファイブリアのアビス」として読み替えることとします。
真語魔術について
詠唱や身振り、その他のフレーバー要素については真音魔術に準じます。発動体が必要です。
セデル・ダーは「ナップ」ですね。
妖精魔法について
詠唱や身振り、その他のフレーバー要素については精霊魔法に準じます。「フェアリー」を「スピリット」と読み替えます。クラス名も「フェアリーティマー」ではなく「精霊使い」と読み替えます。SW2.5のルールに則り、発動体が必要です。
神聖魔法について
以下の通り神の読み替えを行います。詠唱や身振り、その他のフレーバー要素については神聖魔法に準じます。
ティダン ⇒ フォレス
グレンダール ⇒ ライリー
キルヒア ⇒ クーダ
シーン ⇒ ラーファ
ミルタバル ⇒ コヒ=ア
ストラスフォード ⇒ ボラケ
アステリア ⇒ ダラディス
上記読み替えに当てはまらない神は不採用とします。
特殊呪文をそれぞれの神にふさわしいように割り振りし直すべきとは思いますが、ひとまずの暫定措置です。またファイブリアにおけるダラディスは「暗黒神」ではなく「混沌神」なので、プレイアブルです。PCとして選択しても問題ありません。
蛮族について
単に「魔物」と読み替えます。一般的なファンタジーRPGにおける「悪意・害意を持ったクリーチャー」の総称です。
おわりに
以上の読み替えを行うことで、ファイプリアの世界をSW2.5のシステムで遊ぶことができます。もう少し「幸運と不幸」にフォーカスした内容にしたいと考えていますので、何か思いついたら追加予定です!